ごあいさつ
私は運動が大好きです。運動をすることで多くのことを得てきました。
きっかけは病弱だった私を心配した母が始めさせた水泳。3歳児だった私にとって足が届かないプールに入るのは全く未知の世界でした。もちろん恐怖心もありましたが、良き指導者に恵まれたことや私自身が褒められる事が嬉しく、サボらずに練習したことが重なって5歳の頃には大人用の深いプールでスイスイ泳ぐことが出来るようになっていました。
今、振り返ってみると、知らず知らずのうちに小さな成功体験を積み重ね、その都度、コーチが褒めてくれることで『私はこの人に認められている』と感じ、自尊心が育まれたのだと思います。
以降、私生活では様々なスポーツと接する機会を持つことができましたし、好きが高じてトレーニング指導やリハビリの仕事をするようになりました。
現在は既に成人している脳性小児麻痺のA君の話をしたいと思います。
私が彼と出会ったのは彼が中学校2年生の頃でした。歩行時は足取りがおぼつかなく、ふらついてそのまま転倒する事も多かったですし恥ずかしがって周囲の人に挨拶をしないし、話もしないといった具合でした。
私はA君に対して全身の協調性を高める運動や体幹部のトレーニング、腕立て伏せやスクワットなどの一般的なトレーニングなどを組み合わせたプログラムを実施しました。
A君はサボることもなく、諦めずに私の指導についてきてくれました。そして彼もかつての私と同様に小さなステップアップで成功体験を繰り返すことにより自分に自信を持つ事ができるようになったと言ってくれます。
現在のA君は運動面では歩行がかなり安定し、通常歩行ではほとんど転倒しなくなっていますし社会性も発達し、きちんと挨拶もでき、何かをしてもらったら『ありがとう』と言える好青年に成長しました。
私たちは子ども達の可能性を最大限に引き出したいという強い想いを持っています。
また私たちにはリハビリや運動を通じ、諦めずにチャレンジすることの大切さや何かを達成する喜びをお子さんに伝えることができます。
未知なることにチャレンジしていくという姿勢は自己成長を促します。
リハビリや運動を通じてチャレンジすることで得られる喜びを伝えたい。
それらのことはこの先の人生において未知なることにチャレンジしていく姿勢を育めることであると信じています。
私たちの持てる技術が、未来ある子どもたちの「チャレンジ」に活かせることを願っております。
代表 山本雅士